11 ダイダラボッチのトゲでつくられた刺橋

2007年8月26日日曜日

小畦川で団らん中の白鷺(しらさぎ)一家

刺橋(とげばし) #1

刺橋(とげばし) #2
  • 小畦(こあぜ)川にかかる刺橋(とげばし)は、ダイダラボッチのトゲでつくられました。
  • 昔、ダイダラボッチ(大太法師)というでっかいカミサマがいました。
    茨城県の筑波山から富士山までたった36歩で歩くことができました。
  • ある時、ダイダラボッチが小畦(こあぜ)川を通りかかったとき、足にトゲがささってしまいました。
    痛くて前へ進めないので、土手に腰をおろしてトゲを抜きました。
    ダイダラボッチ(大太法師)の抜いたトゲは小畦川の中にささったままでした。
  • そのころ小畦川は、曲がりくねって流れも速く、川を渡ることができませんでした。
    村人が橋をかけようと杭を打っても、すぐに流されてしまいました。
  • ところが、ダイダラボッチ(大太法師)のトゲはいっこうに流されません。
    村人達は、大勢でおそるおそるトゲをクイにして橋をかけました。
    いざ工事に取りかかると、万事うまく運び、橋は立派に完成しました。
  • 村人たちは大喜びで、ダイダラボッチの神に感謝し、橋の名前を刺橋(とげばし)と名づけました。
  • また、ダイダラボッチがわらじのドロを落としたところは、立派な丘になり、洪水の時の避難場所や農作業時の休憩場所になりました。
    • cf.新井博『川越の民話と伝説』(有峰書店新社、1990年)

0 コメント: